「地の耳になる」
明ける光の淵で待っている
光の重さ
時の自転と螺旋(らせん)
集極する脳髄の中のうずき
思いの曲がり角
その居心地のい椅子に身を沈めて
白い中空に声を探す
額を合わせる記憶の耳郭
私は小さく咳をして地の耳になる
見ようとすればこんなにはっきり見える目の前の障壁
別次元の世界の視覚がもう少しでふれ合う夜明け
「なぜぶつかるように私を見ようとするの」と、その陰(かげ)の声はささやいた
すこし離れて
やさしい距離で。。
あなたの日々に
小さな今にも
恐れに心を奪われている日々にも
誰かの祈りが静かに寄り添い
つつみこむ光は
今、あふれ続ける抱擁